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積み立て払込済みは自分で出来る
投資家の皆様がIFAを通さなくても自分で各種手続きが出来るようになるようサポートするこのシリーズ。今回は第4回目、積み立ての払込済み(Paid up)について解説します。
シリーズ全コンテンツとタイトルとリンクを以下に掲載します。
積み立ての払込済み(Paid up)手続き
払込済みとは毎月の積み立てを止めて、もうコレ以上は支払いをしません、そのまま満期まで保有しますよと宣言することです。一時停止(Premium Holiday)との違いですが、一時停止は今後再開見込みがあるのに対して払込済みは再開しないという意思表示をする点です。
但し、払込済みの手続きをしても通常は所定の手続きにより再開可能です。
必要な手続き
・払込済み書類への記入、サイン、郵送
手続き完了までの期間
・プロバイダーが書類を受領してからおよそ1週間くらい。受領月の翌月もしくは翌々月から停止の適用
手続きにかかる費用
・無料(書類郵送代のみ)
注意事項
・払込済みを受け付けない商品もあります。
・払込済みにすると積み立て中よりも管理手数料が高くなる場合がほとんどです。
払込済みのメリットとデメリットは?
基本的にドルコスト平均法で定額の積み立てを続けていくことで積み立て投資は活きてきますので、払込済みという行為そのものに対する投資上のメリットは無いのですが、敢えて言うなら以下のようになります。
メリット
・積み立てを継続しなくとも満期まで証券を保有し続ける事が出来る。そして満期まで持っていれば手数料無料で解約できるので、今まで積み立てた金額を運用した分は戻ってくる。
※但し、元本保証という意味ではないので注意。投資商品であり、運用しているので、今まで積み立てた金額を割る事は当然あります。
デメリット
・払込済みを適用後は通常管理手数料が高くなるため、うまく運用しないと資産が一方的に目減りしていく。
・積み立てを停止しているのでリターンを安定化させるのが難しくなる。
ハンサードのアスパイアの一時停止と払込済み
具体例をひとつ挙げます。ハンサードの積み立て商品、アスパイアの場合、以下の様な説明があります。
Paid-up contractAspire may be made paid-up (contributions to date remain invested but no further contributions are made) at any time after two years, provided that the contract has an accumulator unit value of not less than GBP 1,000. In this event the service charge increases, currently by GBP 2 per month. Contributions may be resumed at any time subject to our agreement.Contribution holidayAfter two years of contributions have been made, contributions may be suspended for a period of up to 12 months in any five year period. This is known as a ‘contribution holiday’. There is no specific charge for taking a contribution holiday. A contribution holiday is only allowed if there is an accumulator unit value of not less than GBP 500.
これによると、アスパイアで払込済み(Paid-ip contract)を行う為の条件は、
・契約開始から2年以上経過している事
・貯蓄口座の時価評価額がGBP1,000以上である事
となっています。
また、サービスチャージが毎月GBP2増加します。
払込済み前:GBP11.75
払込済み中:GBP13.75
一方、アスパイアで一時停止(Contribution Holiday)を行うための条件は、
・契約開始から2年以上経過している事
・貯蓄口座の時価評価額がGBP500以上である事
となっています。
※一時停止の事はプロバイダーによってContribution Holidayと言ったりPremium Holidayと言ったりします。
そして、停止できるのは5年毎に1年間だけです。このような制約条件がある為、一時停止中には特にサービスチャージの増加はありません。
以上のように、払込済みと一時停止では、サービスチャージ有無、停止期間の長さ等に違いがあります。
一時停止と払込済みどちらを選択すべきか?
積み立てを今後続けていく気が有るのであれば一時停止を選択すべきでしょう。手数料が安い分、資産の目減りしていくスピードを抑える事が出来ます。
しかし、もうこれ以上資金的余裕もなく、積み立てが続けられない、そして解約しようにも多額の解約手数料がかかってしまう、という場合には払込済みを選択してもいいかもしれません。ただ、時価評価額の変動には注意しておかないと、いつの間にか資金が制限額を下回り、解約の危機なんてことになりかねません。
一時停止するにしても払込済みにするにしても、多少は口座にお金を残した状態で行うのが望ましいと思います。