年利10%はカタイという大ミスリード
「あなたがどういう経緯で海外投資をするに至ったか」という記事でも書きましたが、オフショアの積み立てを契約している方で、”年利10%はカタイ”ともっともらしいグラフを元に説明されて、投資リスクの説明もそこそこに商品を契約してしまうパターンが非常に多いと聞きます。
しかし、結論としては、
10%は絶対に不可能とは言いませんが、非現実的です
実際、10%以上の利回りがあげられる可能性は非常に小さいことを考えるとこれは大変誤解を招く言い方です世界株式の平均利回りは7%前後です。そこから口座手数料やアドバイザリーフィーなどの手数料が差し引かれることを考えると、よく分散された海外投資で期待できる現実的な年利は手数料差引後で5%を期待しておくのが現実的でしょう。それはアドバイザーの運用の仕方が下手だからではありません。
あなたの期待している年利が常識はずれに高いからです。
なぜか?多くの海外投資、オフショア投資セミナーでは、最低利回り10%、更に複利で膨れ上がるから◯◯年後には◯◯倍に!というような話をされていますよね?これから複数回の記事に分けてそのカラクリを紐解いていきましょう。ポイントは、以下の3つです。
・複利とは運用方法のことを指すのではなく、計算方法のひとつに過ぎないという事
・5%を期待するのが妥当である理由
・生き馬の目を抜く金融市場参加者達の中で10%の利回りを保証する事の無謀さ
この記事を読んで、それでも年利10%保証という夢を見たい方は、投資ではなくギャンブルとして、無くなっても良いお金でやる事をお勧めします。
【オフショア積み立て投資で年利10%はカタイのか?シリーズ一覧】
第1回:年利の妥当な期待値
第2回:複利運用の誤解
第3回:まずは5%を期待するべき理由
第4回:本当にカタイものは0.05%程度