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ハンサードのアスパイアのポートフォリオ
ハンサードの商品の中で日本人の契約数が最も多いのが長期積み立てのアスパイアだと思います。弊社にも多くのアスパイア保有者からお問い合わせを頂いておりますが、以下のようなポートフォリオを組まれている事が大変多いことに気が付きます。
- MC120 HIL BlackRock World Mining
- MC125 HIL Man Ahl Diversified
- MC29 HIL First State China Growth
- MC37 HIL JPMorgan ASEAN
事情を聞いてみると、A社(現在はH社)を通してアスパイアを契約されている方のほとんどがこのポートフォリオを組み、そのままスイッチングせず保有し続けているパターンが多いようです。
アスパイアのポートフォリオ分析
簡単に分析してみましょう。4つのファンドをアセットクラスで分けると、
ヘッジファンド(MC125) 40%
資源(MC120) 20%
アジア新興国株・中国株(MC29、MC37) 40%
という3構成になっています。右側のパーセンテージは参考までに書いたものですが、多くの方が、資産額が上記のようなバランスになっています。さて、このポートフォリオの問題点は大きく2つあります。
スイッチングされた形跡がない
弊社にお問い合わせ頂くお客様からのポートフォリオを拝見する限り、過去5年の間にスイッチングをされた形跡がありません。積立投資といえども、ただただBuy & Holdしているだけでは効率的な資産運用は見込めません。スイッチングをしない戦略なのでれば、後述するような特定セクター、特定ファンドに頼るのではなくより地域やアセットクラスを包括するようなファンドを購入するべきです。
特定ファンド(Man AHL)、セクター(アジア)に傾斜している
Man AHLはマーケットが荒れるとリターンを出しやすいヘッジファンドですが、そうでない限りずっと保有しているものではありませんしかりに保有するとしてもポートフォリオの40%を保有させるのは資産運用の点からは非効率です。またAseanとChinaというアジアセクターを中心に購入している点も分散投資という点からは誤っていると言わざるをえません。もし特定ファンドを集中的に購入するのであれば、よりマーケットタイミングを測るべきだしマーケットタイミングを測るのであればよりスイッチング回数が多くあるべきです。この点でIFAが仕事をしていると言えるかというと疑問です。
【改善案】AHLとMiningの売却
Man AHLは景気循環サイクルとファンドのリターンとの関連性が読みにくいためすべて売却します。またMiningも米金利が上昇していく局面で下落が予想されるため売却します。米国株式中心のMSCI World Indexに近いようなファンドを70%程度、残り30%はマーケットに比して下落しているもの、Morningstarにて星が少ないもの(同セクターで星が低いものは将来的にバウンスする可能性が高いことは統計的に明らかになっています)を中心に選択します。
ポートフォリオは定期的に見直しを!
ポートフォリオは最低半年に1回、出来れば四半期に1回くらいは見直しをかける事で、当初の戦略通りに資産が形成できているかを確認することが重要となります。ただ放置しているだけでリターンが積み上がっていく商品は存在しません。ご自身の資産ですから、ご自身で少しでも内容を把握し、将来ソフトランディングを迎えられるよう努力していきましょう。