資産運用について話す時に日常的に使われる言葉「ポートフォリオ」、金融に馴染みの無い人には聞き慣れない言葉かと思いますので、簡単に解説します。
目次
ポートフォリオとは?
ポートフォリオとは、あなたの金融資産全体の事を指します。
この言葉のもともとの意味は書類をいれるかばんやケースの事を指しますが、投資の事でポートフォリオと言う場合は、金融資産の総体の事を指します。例えば、定期預金100万円、株式100万円を持っている人のポートフォリオはその定期預金と株式を合わせた全体、資産価値としては200万円となります。
ポートフォリオを見直すタイミングは?
ポートフォリオは通常、四半期に1回は見なおす必要があります。自分が意図した通りのファンド価格が動いているか、分散しているファンドのバランスが狙ったとおりになっているかを確認します。
但し、そのタイミングで必ずポートフォリオを変更するわけではありません。ファンドの選択は最低でも半年〜1年以上の長期保有を前提に行っておりますので、特別なクレジットイベント(国家や地域の信用が著しく損なわれるような事象)が無い限り、短期的なポートフォリオの変更は行いません。
安定したリターンを生むためのポートフォリオのポイントは?
もしあなたがとにかく安定したリターンを求めるのであれば債券の割合を増やす事です。
拍子抜けする答えかもしれませんが、運用期間中、ずっと安定したリターンを求めるのであれば、アメリカ国債などの先進国債券を持ち続ければ良いのです。しかし、多くの場合、目的はそうではないと思います。「安定したリターン」という言葉の裏には、「安定して高いリターン」という意味が隠れているでしょう。ただ、それを求めるのは無理です。
資産運用の目的を思い出してください。本当の目的は、運用が終わる20年後や20年後に高いリターンで終えることであって、その為には終始安定したリターンである必要はありません。むしろドルコスト平均法の効果を最大限享受するためには、あえてマイナスリターンの時期を作り出すこともあります。安定ばかりが良いことではないとご理解頂ければと思います。
モデルポートフォリオで期待するべきリターン
では、どのくらいのリターンを期待するべきかと言うと、手数料差引後で年利5%前後が現実的と考えます。
よく分散されたポートフォリオでもそのくらいのものです。なぜなら、世界株式の平均利回りは7%前後です。そこから口座手数料やアドバイザリーフィー などの手数料が差し引かれることを考えると、そのくらいになります。随分低いなと感じますか?それはアドバイザーの運用の仕方が下手だからではありません。あなたの期待している年利が常識はずれに高いからです。
ポートフォリオは組んで終わりではない
皆さんが行っている長期積み立て投資は、時間をかけてコツコツを積み立てを続けること、そして適切にポートフォリオ管理をしていくことの2点が最重要です。
適切に管理するということは、適宜見直すという事です。最初に組んで終わりではありません。見直す為にはファイナンシャルアドバイザーのアドバイスが不可欠になります。アドバイザーと二人三脚で資産運用のゴールまで導いてもらいましょう。
ポートフォリオの具体的な管理の仕方についてはまた別記事で解説します。