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マン島は人口8万8千人の小さな島
マン島とは、グレートブリテン島とアイルランドに囲まれた、アイリッシュ海の中央に 位置する、淡路島ほどの大きさの小さな島です。面積は約572km²。こちらの画像で赤いマルの部分です。
マン島は法的にはグレートブリテンおよび北アイルランド連合王国の一部でもなく、また主権国家でないためイギリス連邦(commonwealth)の加盟国ではなく、自治権を持ったイギリスの王室属領(Crown dependency)となっています。
首都はダグラス(Douglas)、2015年時点での人口は約8万8千人。わずかではありますが人口は増え続けています。公用語は英語とマン島語がありますが、ほぼ英語が使われています。通貨はマンクス・ポンド。為替レートは、UKポンド(GBP)と同じです。
こちらはマン島政府の公式HPです。意外としっかりしていて情報豊富です。
https://www.gov.im/
なんとここにはリアルタイムでマン島の様子が見られるWEBカメラがあり、実際の雰囲気を知ることが出来ます。
https://www.gov.im/webcams/
余談ですが、こちらのCompanies Registryでは登記している会社の情報を調べることが出来ます。
https://www.gov.im/ded/pvi/pvi_fr.html?menuid=21707
オフショア地域(タックスヘイブン)としてのマン島
租税回避地として有名なマン島はInternational Finane Magazineで「世界最高の金融サービスを提供する場所」として表彰され続けるなど、国際金融センターとして、政治的安定と金融面での安全性、健全性で世界中から高い評価を得ています。発行国債に対するS&Pの格付けは、AA(ダブル・エー)となっています。(2014年時点)
マン島にはキャプティブ保険会社(※)が数多く設置されています。 AIAやアクサなど世界屈指の19の保険会社が登記していますが、1991年にこの法律が施行されてから2015年現在まで、19社のうち一社も倒産したことがありません。またマン島自身も、財務体質やコンプライアンスを厳しく審査し、およそ倒産しそうにない会社しかマン島での登記は認めていません。
(※)保険業を営んでいない企業・企業グループがその子会社として設立する、自社・自社グループのリスクのみを引き受ける保険会社。
例えばマン島では以下の様な保険会社があります。
-Zurich International Life Limited
-AXA Isle of Man Limited
-AIG Life International Ltd
-Royal London 360 Insurance Company Limited
-Royal Skandia Life Assurance Limited
-Hansard International Limited
-Friends Provident International Limited
マン島で組成された保険商品は、マン島政府の法律により仮に商品提供会社が倒産しても顧客資産の時価総額の最高90%が保証されます。※くれぐれも元本の90%が保証されるわけではありませんのでご注意ください。
ちなみに、日本政府との間では、平成23年9月1日に日・マン島租税情報交換協定の発効がされています。いわゆるタックス・ヘイブン対策税制です。タックスヘイブンはその秘匿性が注目されますが、税法への違反が疑われる日本人に対しては情報が共有されるという事になります。
このような日本政府の動きの背景には、タックスヘイブンがテロリスト等による資金の洗浄や金持ちの脱税の温床となっているという批判が、特に米国を始めとする先進国やその代弁機関であるOECDなどから国際的に高まっているという事実があります。
スポーツではマン島TTレースが有名
マン島と言えばTTレースを思い浮かべる方もいるかもしれません。これは島の公道を使って1周(60キロメートル)を走るオートバイレース。マン島TTレースは、世界でもっとも歴史の長いオートバイレースです。
TTレースの雰囲気を知りたい方はこちらの動画をご覧ください。かなりの迫力です。
マン島の保険商品の契約
こちらのブログでも書いた通り、日本の保険業法によると日本国内でのオフショア保険商品の契約は違法です。ご興味がある方はIFAに連絡を取り、そのメリットとデメリットをよく理解した上で行うようにしてくださいね。