マン島の商品だからと言って元本の90%は保証しません
ロイヤルロンドン(RL360°)やハンサードの積立投資商品を契約されたお客様で、IFAや代理店、紹介者の方から
「マン島では金融制度が整備されているので、例え保険会社が破綻しても元本の90%が保証されますよ」
という事を言われている方たくさんいらっしゃって驚きです。
これは大きな間違いです。
正しくは、
「保険会社が倒産した場合、時価評価額の最大90%が保証される」
です。
なぜか「元本の90%」という言葉が一人歩きしてしまっていて、それに安心してしまってそれならとついうっかり契約内容を正しく把握せずに契約してしまう方がとても多いようです。
保険会社が破綻しなかったら何の保証もありません
当たり前の事ですが、この保証は保険会社が破綻した場合に限ります。
投資家にとっては破綻しない方が当然いい訳ですが、破綻しなければ、通常の運用なので、当然元本の90%を割ることは普通にあります。
実際、ロイヤルロンドンを契約して運用益が30%~40%のマイナスになっている方が何十人、何百人といらっしゃいます。
IFAがまともなポートフォリオ管理をしていればこのような事は起こりにくいのですが、「元本の90%保証」を謳うようなIFAほど、契約後にポートフォリオ管理をせずほったらかしにしている場合が多いようです。
契約する前に考えるべきことは、「もし破綻したら」では無くて、「運用が本当にうまくいくかどうか」という事です。
破綻という最悪のシナリオを想定して安心していても意味がありません。目指しているのはもっと良いもののはずです。
元本ではなくて時価評価額の最大90%です
そして、この表現でもうひとつ大きく異なるのは、保証されるのは元本ではなくて、運用後の時価評価額の90%です。
仮に時価評価額が40%のマイナスであれば、そもそも資産価値は元本の60%ですので、60%×0.9=54%しか保証されないことになります。
マン島に籍をおいている保険会社は、投資家保護法を元に、金融機関同士でネットワークを構築し、倒産時に投資家に保証するための資金をプールしています。
もしロイヤルロンドンが倒産したら、そのプール金の中から支払われる事になりますので、全投資家の時価評価額の90%に足りるだけの資金がなければ当然保証されません。
更に、仮にロイヤルロンドンやハンサードが破綻するとなった場合、運用がうまくいっているとは考えられません。
運用益は確実にマイナスになっており、時価評価額は悲惨な結果になっている事が想定されます。そのうちの最大90%です。
あくまで最大90%の保証であって、必ず90%保証されるわけではありません。
30%かもしれませんし、0%かもしれないという事です。
これはその時になってみないと誰にも分かりませんが、こちらの記事でも書いたように、マン島自身、財務体質やコンプライアンスを厳しく審査し、およそ倒産しそうにない会社しかマン島での登記は認めていません。
これらの金融機関が倒産するような自体になった時、投資家保護法がちゃんと機能するかどうか、それこそ全く保証がありません。
そして、金融機関が倒産してから、諸々の審査があり、投資家に保証金が支払われるまで最低1年~2年かかると言われています。
元本の90%保証という言葉がいかに誤解を招く表現であるかお分かり頂けるかと思います。
繰り返しますが、投資家の方が気にするべきなのは
「ロイヤルロンドン360やハンサードが倒産したら」
では無く、
「投資商品の中身と、運用がうまくいくかどうか」
です。
合わせて、最低利率は8%を保証などと謳うIFAや代理店がいると聞きますが、契約期間中ずっとその利率をキープするような商品はあり得ませんので気をつけてください。
すでにご契約してしまった方、21日以内であればクーリングオフ制度がありますし、21日が過ぎてしまった場合でも、契約をムダにしない方法をご相談に乗ります。
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