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お金が勝手に増え続ける事はありません
積み立て投資をされているお客様から、
「契約後、2年間で積み立てを停止しました。停止しても複利運用でお金は増え続けるから大丈夫と説明されたので」
という声を良く聞きます。
これは大きな間違いです。
それは、そもそも「複利運用」という間違った言葉が飛び交っている事が根本的な原因です。
複利運用についての誤解については、以下の記事で解説しておりますので、複利について少し理解が怪しいなと思っている方はまずご一読ください。
オフショア積み立て投資で年利10%はカタイのか?(2)〜複利運用の誤解〜
また、積み立て停止のデメリットについては以下の記事で解説しています。
さて、それでは、既に積み立てを停止してしまった方はどうすればいいのでしょうか?
資産を増やすために一番よい方法はもちろん積み立てを再開すること
積み立てを停止している状態では、その後の契約期間中ずっとリターンが右肩上がりに増えていくことはまずありません。分散投資のやり方に依ってはしばらく増え続ける場合もありますが、いつ落ちるか分かりません。
落ちた場合でも、ドルコスト平均法の事を考えると、積み立てを続けていれば後々回復が見込めます。その為、停止していて資産が増えないなと思っている方は、まずは積み立てを再開することです。
もし経済的に苦しければ減額などをしてでも続けるべきです。
積み立ての再開は書類提出だけで出来ますので、IFAに確認するなりプロバイダーに連絡を取るなりして再開手続きを行ってください。
積み立て再開時にはポートフォリオの見直しを
積み立てを再開する際には必ずポートフォリオの見直しをして下さい。
もしも再開中と停止中のポートフォリオが同じで放置されていた場合、リバランスが必要になる場合があります。
また、残りの契約年数によって、そこから満期までにリスクをどのくらい取れるのかが変わってきますので、アドバイザーと相談しながら今後のポートフォリオを決定してください。
積み立て停止中に資産を増やすことは出来ないの?
積み立てをしたくても、経済的な理由で再開できない状態の方もいらっしゃると思います。
積み立てを停止している場合、ポートフォリオ管理は継続中よりも難しくはなりますが、だからといって資産が目減りするのを黙って見過ごすしか無いのかというと、そんな事はありません。
積み立てをしないとドルコスト平均法が使えず、リスクを取りづらくなります。
その為、株式と債券の割合を60:40もしくは70:30くらいにして一括投資的な運用を心がけます。
また、新興国などは避けてポートフォリオの騰落を出来るだけ避け、手数料に負けない運用を目指します。
但し、このような対策を取っても、積み立て停止中は初期口座にかかる手数料が重くのしかかってきますので、もしそのこれから全く積み立て投資を継続する気がなく、元本割れしない状態で解約できる場合はすぐに解約してしまって他の投資に回したほうがその資産を有効活用できます。