前回の記事では、なぜ多くのオフショア投資契約者が積み立て契約を長くしてしまうかを解説しました。
ボーナスがたくさんもらえるから長期契約をする、という方は非常に多いですが、私たちが下した結論は、”ボーナス狙いの契約は無意味どころか有害”だということです。
それは、無理をして長期契約をしてしまった方の多くが数年で積立停止、解約してしまうからです。
それでは、そのように途中解約してしまった人はどうなってしまうのでしょうか?
無計画な積立停止、果ては解約というハードランディング
長期契約をする、ということは長期のコミットメントをすることにほかなりません。
そこには意思が必要です。
担当しているIFAが優秀であればこの意思は保ち続けられますが、説明不足であったり連絡が取れなくなってしまったりするとその意思は脆くも打ち砕かれてし まいます。
積立を継続できる経済的な余力があるにもかかわらず積立停止をしてしまう。
IFAから何の説明も受けないまま、したがって積立を停止するデメリットを知らないままに停止をして しまうと商品自体の利回りを下げる要因になります。
また最悪のケースではすべてがイヤになって高い解約手数料を支払い運用口座を解約してしまうケースもあります。
解約して運用益が出ていればまだ気持ちの収まりどころはありますが、多くの場合解約して資産を減らしてしまっているのが現状です。
勇気を出して一歩を踏み出したのに、最後がこれだとあんまりです。
契約後、契約年数を変更することはできません。
このようなハードランディングを避ける ためにも、様々な制約の中で現状どういった選択肢があるのか冷静に見極めることが必要です。
手数料を引き下げるには?
どちらにしろ、将来が不確実な利回りを当てにしてリスクを取るよりもまず、今すぐ手数料を引き下げることは念頭に置かねばなりません。
手数料を引き下げる方法は2つあります。
継続して投資をすることで相対的に手数料が引き下げられます(※1)し、またIFAスイッチのサポートに申し込む(※2)ことでも手数料が下がる可能性があります。
(※1)手数料の重い初期口座(最初の1−3年、4.8%-6%/年)、手数料の軽い継続口座(#)(初期口座以降に積みたった分、1.2%-1.5%/年)2つが1つの証券口座に混在しています。ですので口座全体の手数料を落とすためには継続口座にどれだけ多く積み立てられるかがポイントとなります。
#:貯蓄口座とも言います。
(※2)現在のアドバイザリーフィーが1%の場合、証券の時価評価額が500万円を超えれば、弊社のサポートの方が安くなります。仮に時価評価額がそれ以下でも、そのIFAやサポート業者、紹介者に他の手数料をチャージされているのであればIFAスイッチのサポートの方が安くつく場合もあります。
次回の記事では、クライアントの状況によって以下の4つのケースを想定しその対応策を考えたいと思います。
ケース1 今後積み立てるつもりがまったくない
ケース2 積み立てる予定はあるが、当初よりも減額した状態
ケース3 きちんとしたサポートさえ受けられれば当初の予定通り積立を継続する
ケース4 積立は継続するが、積立を停止するタイミングは満期よりも前になる