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積み立て投資における手数料をなるべく減らすには?
前回の記事では、無計画な積み立て停止がもたらすハードランディングについてお話しました。
長期契約であるにも関わらず途中解約してしまうとどうしても高額な手数料がかかってしまいます。
それでは、手数料をなるべく減らすためにはどうすればいいのか、ケース毎に考えてみましょう。
クライアントの状況によって4つのケースを想定しその対応策を考えたいと思います。
実際のケースはもっと複雑で様々な条件がありますので、ここで示すケースはあくまでも指針と考えてください。
ケース1:今後積み立てるつもりがまったくない
目標年利 | ±0% |
手数料 | 重い |
ポートフォリオ | 積立をしないので、ドルコスト平均法が使えずリスクがとりずらい状態。したがって株式と債券を60:40 – 70:30くらいにして一括投資的な運用を心がける。また新興国は避けてポートフォリオの騰落を下げ、手数料に負けない運用を目指す。 |
アドバイス | たとえば初期口座が終わった段階ですぐに積立を停止すると手数料がもっとも重くなっています。この場合着地点としては±0で運用を終えられるのであればすぐに解約してしまい、他の運用先に振り向けるなど資金を有効利用したほうがいいでしょう |
ケース2:積み立てる予定はあるが、当初よりも減額した状態
目標年利 | 3-5% |
手数料 | やや重い |
ポートフォリオ | 継続的に積み立てをするのであれば、ドルコスト平均法がつかえてリスクを取れる。ただし、これまでに積み立てた部分をやや保守的に運用しつつ新規に積み立てる部分を積極的に運用するなどのメリハリが大切。もし満期が近付いているのなら債券の割合を増やしソフトランディングを目指す |
アドバイス | 経済的な事情により減額するのでなければ、将来的にさらに積み立てを増額することを検討しましょう。理想的には当初の積立額水準と同じところにまで持っていくことが望ましいです。仮にそれが無理だとしても、どれくらい積立額があればどういった利回りが望めるのかは事前にご相談下さい |
ケース3:きちんとしたサポートさえ受けられれば当初の予定通り積立を継続する
目標年利 | 5% |
手数料 | ふつう |
ポートフォリオ | 残契約年数にもよりますが、積立を継続できる以上積極的にリスクを取りに行くべきです。ドルコスト平均法の効果を最大限享受するため ポートフォリオにも、現在の利回りの低下には目をつぶりましょう。ファンドの口数 を増やしていくことができれば、将来的に大きく花開くことも期待できます |
アドバイス | 資産運用の問題とIFA選択の問題は切り離すべきです。たしかに既存のIFAのサポートがずさんであれば損をしてでも運用口座自体を解約したい気持ちになりますが、運用自体は継続する意思があるのにIFAを選択し直せることを知らずに解約してしまうのはもったいないです。IFAスイッチに状況を今一度伝えて仕切りなおしましょう |
ケース4:積立は継続するが、積立を停止するタイミングは満期よりも前になる
目標年利 | 0-5% |
手数料 | やや重い |
ポートフォリオ | たとえば、積立停止するタイミングが非常に近い場合はケース1と同じ着地点を目指しポートフォリオを組むことになりますが、そうでない場合は積立額や今後のライフプランなどを考慮してポートフォリオを積極的にするかどうかを判断します |
アドバイス | IFAの強い勧めによって契約年数を必要以上に伸ばして契約してしまった場合、積立を停止するタイミングは契約上の満期が来るよりもずいぶん前になることがあります。たとえば20年契約をして10年目で積立を停止することがわかっている場合などです。場合によっては通常通り良い利回りを狙えることもあります。ご自身のライフプランとポートフォリオの両睨みをする必要があります |
ライフプランを見直し、ポートフォリオにこだわる
このように、現在のIFAがイヤになって解約してしまうという極端からなされるがままに放置するという極端の間に、状況を改善できることはたくさんあります。
契約年数は契約後に変更できないので、できることから始めていきましょう。
i) 手数料低減への意識
ii) ライフプラン
iii) ポートフォリオ管理
の3点です。
IFAスイッチではもちろん、こういった事柄にフォーカスしながらアドバイスをさせていただいております。