ロイヤルロンドン(RL360°)、ハンサード、フレンズプロビデント、インベスターズトラストなどの積み立てを継続されている方、またサンライフやアジアスなどの積み立てを投資を新規に検討されている方は、積み立て投資はもしやるのであれば早めに開始し、長期継続した方が有利であるという事を覚えておきましょう。
積み立て投資は時間を味方につける投資手法
前回の記事でもお伝えしたとおり、個人投資家が勝つためのたったひとつの秘訣は、
時間を味方につける
という事以外にありません。
それは取りも直さず、複利の力を味方につけるという事とほぼ同義であると言えるでしょう。まさにタイム・イズ・マネーです。では、今回はこれを実際に検証してみようと思います。
例えば、65歳時点で5,000万円貯めたいと思った時に、25歳でそれを思い立って早期に開始したケースと、35歳で開始したケースではどのくらいの差が出てくるでしょうか?
まず、25歳から積み立て投資を開始し、65歳で5,000万円を貯める場合、年利5%を想定すると
毎月32,000円の積み立て
が必要となります。
一方で、これを35歳で始めた場合はどうでしょうか?もし仮に35歳から同じ金額、つまり毎月32,000円を積み立てると、65歳時点では
およそ2,850万円
しか貯まっていません。
では、35歳から積み立てを開始して、5,000万円貯める為には毎月いくら積み立てをすればよいかというと、なんと
毎月57,000円の積み立て
が必要となります。
25歳から65歳まで毎月32,000円を積み立てた場合と、同じ人が10年遅れで35歳から65歳まで毎月57,000円を積み立てた場合では、積み立て年数は前者の方が当然多いのですが、総積み立て金額、すなわち元本は500万円以上も少なくなります。
いかがでしょうか?早く始めたほうが、積み立て年数が多いのにも関わらず投資元本は少なく、65歳で目標とする5,000万円を達成できるのです。
もちろん、これは単純なシミュレーションですので、リターンがこのように右肩上がりで推移していくことはあり得ませんが、時間を味方につける事のパワーがお分かり頂けるかと思います。
また、同時にこれは複利の効果の説明にもなっています。複利については、その有効性だけがフィーチャーされ、積み立て投資のリターンがが必ず複利で右肩上がりに積み上がっていくという誤解の原因にもなっていますので、以下の複利に関する記事も是非ご覧ください。
オフショア積み立て投資で年利10%はカタイのか?(2)〜複利運用の誤解〜
積み立て投資をやるべきでない人
35歳で始めるよりは、25歳から始める方が、目標となるリターンにより辿り着きやすい事が分かりました。しかしながら、誰もが積み立て投資、(もちろん一括投資もですが)を今すぐ始めた方が良いわけではありません。
借金まみれの人が投資を始めるべきではない事は誰もが分かるかと思います。積み立て投資はギャンブルではありませんので、借金を返すために投資で一発当てようなどという態度は言語道断です。
これは極端な例として、積み立て投資を始めるべきでないのは以下のような人です。
1,資産のリストアップが出来ていない人
→自分の資産、負債、純資産を把握していなければ、いくらまで投資に回してよいのか分かりませんね。
2,仕事に全力投球できていない人
→あなたの人生の大半を占める仕事に打ち込めていない人は、そもそもそれ以外のことに手を出すべきではありません。
3,収入が安定していない人
→積み立て投資は毎月決まった金額を愚直に投資する事が肝要ですので、収入が不安定な人には向いていません。
4.収入の範囲内で支出するという生活態度が身についていない人
→浪費家は良い投資家になれません。節約術を身に付ければ投資資金も捻出出来ます。
5.生活防衛資金の準備が出来ていない人
→出来れば2年間、少なくとも1年間は無収入でも暮らしていけるだけの貯蓄があれば安心して投資できます。
どれも一目見ただけで納得できるとは思いますが、既に積み立て投資を始めている人、これから始めようかと思っている人も一度自分の胸に手を当てて考えてみてください。この項目についてはまた別の機会に上記について解説してみたいと思います。