以前のブログ記事で、積み立て投資を始めるべきでない人について簡単に触れました。それは、以下の5つの条件にひとつでも当てはまる人です。
1,資産のリストアップが出来ていない人
2,仕事に全力投球できていない人
3,収入が安定していない人
4.収入の範囲内で支出するという生活態度が身についていない人
5.生活防衛資金の準備が出来ていない人
なかでも、1の資産のリストアップは基本中の基本ですので、そのやり方と重要性について解説します。
資産を把握する為の3つの質問
あなたが資産について把握しているかどうかを知るためには、以下の3つの質問で判断できます。
- あなたが保有している資産の現在価値は?
- あなたが背負っている負債の総額は?
- 資産から負債を差し引いた純資産は?
資産運用をギャンブルと勘違いしてしまい、デイトレードやFXばかりやっている人は、これらの質問に答えられない場合が意外と多いです。※デイトレードやFXが悪いと言っているわけではありません。素人が行う場合はそれをギャンブルと認識し、余裕資金でやっていれば問題ありません。
しかし、この3つの質問に正確に答えられる方が少ないのも無理はありません。預金は銀行、株や投資信託は証券会社、生命保険は保険会社、という風に、アセットクラス毎に取り扱っているところはそれぞれ別の機関だからです。これらをまとめて一覧表に書き出している人はそう多くありません。
つまり、現在の自分の資産や負債の状況を把握できていないのです。そんな状態で、株式投資や不動産投資、はたまたワイン投資など、手当たり次第に投資の勉強をしても、自分にどんな投資が必要か、また向いているか判断するのは難しいです。
株以外の資産や負債の状況を知らないまま、デイトレーディングに熱中しているサラリーマン、どこかおかしいとは思いませんか?現時点の総資産残高が管理できていないのに、どうやって損切りするのでしょうか?資産管理が出来ない人は、生き馬の目を抜くプロがたくさんいる投資の世界で成功を収める事は難しいと言えます。
では、ダイヤモンドZAIや日経マネー、東洋経済を常日頃チェックしていれば勝てるかというとそれも違います。このようなマネー雑誌が書いているのは、どうすれば勝てるか、どの株が上がるかという話ばかりですね。しかし、あなたが増やすべきは純資産であって、資産ではありません。
純資産を増やすためには、「負債をどうするか」という視点が大変重要ですし、仕事をしている方であれば「収入を増やす」、また「支出を減らす」事も考える必要があります。何が儲かるかばかりを考えていてはいけません。何を減らすかという視点も必須です。その為に、自分の財務状況を正確に知っていなければなりません。
それでは、自分の資産を一覧表に書き出す為に、具体的な資産の見直し方を次回の記事で考えてみましょう。